リボ払いのしくみとは?リボ払いのしくみやメリット・デメリットを解説
クレジットカードの支払い方法のひとつにリボ払いというものがあるのをご存知ですか?
リボ払いはクレジットカードの支払方法のひとつで、利用金額や件数にかかわらず毎月ほぼ一定額ずつ支払う方法です。
テレビCMなどでもよくアピールされている支払方法となっていますが、具体的にどのようなしくみなのか詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はリボ払いとは何かの仕組みからメリット・デメリット、利用時の注意点までわかりやすく解説していきましょう(*^-^*)
もくじ
リボ払いとは
リボ払いとは正式名称を「リボルビング払い」と言い、リボルビングとは本来「一定限度まで繰り返し融資を受けられること」を意味します。
これだけ聞くと難しそうですが、簡単にいうとリボ払いはクレジットカードによる毎月の支払い額を一定にできる仕組みです。
お買い物をした分の支払いを月々で分割して支払っていくという点は分割払いと似ていますが、その仕組みは大きく異なります。
それでは下記の表で違いを見てみましょう。
【リボ払いと分割払いの主な違い】
リボ払い | 分割払い | |
支払額 | 事前に設定した一定額まで | 支払回数によって異なる |
支払回数 | 支払残高によって増減 | 既定の回数から事前に選択 |
手数料 | 必要 | 3回以上の支払いの場合は必要 |
リボ払いはあらかじめ設定した一定額分だけを毎月支払うもので、支払いは支払い残高がゼロになるまで続きます。
一方分割払いはあらかじめ支払い回数を決めて支払い残高を分割した金額を毎月支払うものなので、お買い物金額と指定したお支払い回数によって1回あたりの支払金額は変動します。
そして、いずれの場合も基本的に支払い時に手数料がかかります。
毎月のお買い物金額が上下しても支払いを一定にできるのがリボ払いの最大の特徴なので、急な出費が重なるときや毎月の引き落とし残高に不安があるときなどは便利に使うことができます。
リボ払いの利息について
基本的にお金の貸し借りを行う際、貸したお金に高額な金利を設定して利息(手数料)を搾取しないよう「利息制限法」によって上限が定められています。
利息制限法によると、上限金利は年20%となっており、それを超えると違法金利として罰せられます。
また利息制限法による上限金利は、貸した金額に応じて以下のように定められています。
~10万円 | 20%/年 |
10万円~100万円 | 18%/年 |
100万円~ | 15%/年 |
リボ払いには種類がある
リボ払いは主に「残高スライド方式」と「定額方式」の2種類があります。
またどちらを採用しているかは、各クレジットカードによって異なります。
ここでは、2種類のリボ払いのしくみについて見ていきましょう。
- 残高スライド方式
- 定額方式
残高スライド方式
残高スライド方式とは、あらかじめ決められている支払残高によって毎月の支払額が変動するしくみのことです。
例として「支払残高10万円未満」で「毎月の支払額5,000円」「支払残高10万円~15万円未満」の場合で、「毎月の支払額が1万円」と設定されているケースで考えてみましょう。
毎月少額の買い物を続けて支払残高が10万円未満を維持してきましたが、ある月に大きな買い物をして支払残高が12万円となったとします。
すると、それまでは毎月5,000円の支払いとなっていたのが、支払残高10万円以上となったことで毎月の支払額が1万円にアップしてしまうという事になります。
定額方式
定額方式とは、支払残高が増えても毎月支払う額は一定を保ったままのしくみになります。
ある月に大きな買い物をして支払残高が増えた場合でも、毎月の支払額には変わりがありません。
しかし、支払い金額を低く設定すると、その分支払残高の減りが遅く支払期間が長期化するため、手数料がかさんでしまいます。
!リボ払いの注意点!
リボ払いを上手に利用する為に、いくつかの押さえておきたいポイントをご紹介します。
事前に確認しておく事で、リボ払いを賢く利用しましょう。
リボ払いには手数料がかかる
先にもお話しましたが、リボ払いでは利用残高に対して手数料が発生します。
手数料が発生しない1回払いと比べ手数料が発生する分、最終的な支払総額が高くなる仕組みです。
無計画にリボ払いを使いすぎて利用残高が増えてしまうと、手数料がどんどんかさんでしまいます。
そうなると予想以上に支払総額が大きくなり、毎月の支払額と利用金額とのバランスが崩れてしまいます。
その結果手数料分の返済ばかりで残高がなかなか減らず、支払期間が長くなってしまいます。
リボ払いを利用する前に、リボ払いの毎月の支払額や手数料率を必ず確認するようにしましょう。
またリボ払いを利用した場合は、カード会社から郵送される利用明細やカード会社のWEBサイトをチェックしましょう。
利用状況ならびにリボ払いの利用残高、手数料がいくら発生しているのかを把握しておくことで最悪の事態は回避できます。
リボ払いが利用できるのは利用可能枠の範囲内のみ
リボ払いはご利用可能枠の範囲内でのみ利用できます。
リボ払いのご利用可能枠は一般的に1回払いとは異なるご利用可能枠が設定されていることが多く、1回払いのご利用可能枠よりも低く設定されていることがあります。
そのため、利用する前には必ず自分のご利用可能枠を確認するようにしましょう。
また、このリボ払いのご利用可能枠には、まだ支払いの済んでいないリボ払いの利用残高も含まれるので注意が必要です。
例えば、リボのご利用可能枠が50万円で、まだ支払いの済んでいないリボ払いの利用残高が15万円あるとすると、このクレジットカードでリボ払いを利用できるのは残り35万円となります。
リボ払いを利用したときには、利用明細やクレジットカード会社のWEBサイトでリボ払いの利用残高を確認するようにしましょう。
リボ払いのメリット・デメリット
リボ払いに関するメリット・デメリットをまとめてみました。
良い所も悪い所もしっかりと理解する事で、上手な利用が出来ようになりますよ(*^▽^*)
リボ払いのメリット
- 支払が定額なので収支管理がしやすい
- 急な出費があっても支払いに影響がでにくい
- 繰り上げ返済もできる
支払が定額なので収支管理がしやすい
リボ払いは毎月の支払いを一定額にできるので、支出を管理しやすいのがメリットです。
リボ払い以外の支払い方法だと、利用金額に合わせて毎月の引き落とし金額が変わってしまいます。
そのため毎月の引き落とし日までに、支払い金額を利用明細などで把握して支払いの準備をする必要があります。
しかしリボ払いならその点を意識する必要がなくなるので、先を見越しての行動も可能になります。
急な出費があっても支払いに影響がでにくい
突然の出費があっても、リボ払いなら支払いに焦らず対応できます。
なぜなら毎月の引き落とし日までに、リボ払いの支払い金額分だけを用意しておけばいいからです。
これならまとまったお金が用意できない場合でも、支払いに影響はでにくいのではないでしょうか。
繰り上げ返済もできる
支払期間が長くなればそれだけ手数料が高くなるリボ払いですが、給料やボーナスの入ったタイミングでの繰り上げ返済も可能です。
リボ払いをうまく使えば、払える時にまとめて払って利用残高を減らし、手数料を軽減できるというメリットがあります。
どうしてもお金が用意できない数ヶ月だけリボ払いで対応し、収入が安定したときにまとめて返済する使い方も便利です。
リボ払いのデメリット
- 手数料がかかる
- 使いすぎる可能性がある
手数料がかかる
リボ払いを利用する場合は、支払い残高に応じて毎月一定の手数料がかかります。
例を挙げると、dカードの場合は実質年率15.0%で設定されています。
支払い期間が長くなればそれだけ手数料もかかることになりますから、この点には注意が必要です!!
使いすぎる可能性がある
リボ払いは一括払いに比べて、毎月の支払い額を極端に低く抑えることができます。
そのため「リボ払いだから…」とついつい買い物しすぎてしまう可能性も十分に考えられます。
しかしリボ払いは先にもお話したように手数料がかかります。
そうならない為にも無理な支払いにならないように、自分の収入や支出を考えて計画的に利用しましょう。
絶対に覚えておいてもらいたいお話
リボ払いが怖いと言われる原因として、支払い金額と回数によって本来支払わなければならない元金よりも、手数料の方が多くなってしまう事があります。
リボ払いによって借金を抱えている人の多くが、この状態に陥ってしまっています。
特に、手数料と元金の逆転が起きやすいのは次のような人。
- 定額方式で設定している
- 1ヶ月の支払いの中に手数料が含まれている
- 毎月の支払いが低額(1万円など)
- 何回も継続してリボ払いを利用している
リボ払いの「よろしくない」利用方法
極端な例ですが…
毎月¥100,000の買い物に利用し、月々¥10,000の返済をしていく場合
1月 | 2月 | 3月 | ~ | 12月 | |
毎月の買い物 | 10万円 | 10万円 | 10万円 | 10万円 | |
毎月の支払い | 1万円 | 1万円 | 1万円 | 1万円 |
上記を1年間続けると…
◆支払残高
¥100,000×12ヶ月=¥1,200,000
◆支払元金
¥10,000×12ヶ月=¥120,000
◆リボ払いの1年後の支払残高
¥1,200,000-120,000=¥1,080,000
例のように毎月リボ払いを利用して支払った場合、1年後の支払残高(元金)は1,080,000円です。
その場合この時点で最低でも¥13,500もの手数料がかかるので、元金の10,000円を超える計算になってしまいます。
つまり、どういう事かと言うと…
毎月支払っている10,000円は、元金ではなく手数料に充てられていることになります。
上記のように定額方式のリボ払いでは、毎月10,000円ずつ支払いをしても、それらはすべて手数料に消えていきます。
そうなるとリボ払いの元金はずっと減らないまま、無限に手数料を支払い続ける借金地獄のループに陥ってしまうのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか??
リボ払いには月々定額と言うメリットがありますが、最後の方でお話した通り利用の仕方次第では大変な事になってしまいます。
そのためリボ払いは「いざと言う時」の最終兵器として使うと言う考えの方が良いのではないかと思います。
キャッシングも同様ですが、コマーシャルでもよく聞く「ご利用は計画的に」を念頭に置いて、上手に利用する事が大切です。
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